oozekitaku diary

恋しい気持ち

もうやまないのかと思うほどの冷たい雨もようやく上がり、
空気が清々しくなりました。気分も晴れ晴れするから不思議なものです(^^)

さて、今日はなでしこが出てくる短歌を特集(?)してみたいと思います。

7世紀後半~8世紀後半に編纂された、
日本最古の歌集といわれる万葉集に、なでしこの花は沢山登場します。
その数26首。


○ひさかたの 雨は降りしく なでしこが
  いや初花に 恋しき我が背 (大伴家持)

→雨は降り続くけれど、咲いたばかりの撫子のようにあなたが恋しい。

○ 秋さらば 見つつ偲べと 妹が植えし
  屋前の石竹(なでしこ) 咲きにけるかも (大伴家持)

→亡くなったあなた(妻)が植えたなでしこが、この秋も咲いたよ。


○我が宿に 咲けるなでしこ 賄はせむ
  ゆめ花散るな いやをちに咲け (丹比国人)
 
→撫子よ、何でもあげるから何度もうちの庭に咲いて下さい。


○ なでしこが 花見るごとに 娘子らが
  笑まひのにほひ 思ほゆるかも (大伴家持)

→撫子を見るたびに、少女の笑顔の美しさを思い出すなぁ。


○朝ごとに 我が見る宿の なでしこの
  花にも君は ありこせぬかも (笠郎女)

→あなたが、毎朝見る撫子だったらいいのに。


恋しい気持ちを表すたとえに、なでしこは多く使われていたようですね。
今も昔も、恋しさやセツナさを歌に詠みたくなる気持ちは変わらないのかも。

「なでしこ」を、原文ではあて字で「奈泥之故」とか「奈弖之故」と表現したようで、
文字にすると、あの花の可憐さにちょっと結びつかないなぁ・・


・・さぁ、練習練習。
92409.jpg

2007年04月19日 17:59

« 撫でし子 | 最新 | 母の日 »

※このサイト内の文章、写真などの無断転載、使用を禁じます